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湿疹,皮膚炎

かぶれ(接触皮膚炎)(写真1参照)、脂漏性湿疹、皮脂欠乏性皮膚炎(写真2参照)、手荒れ(慢性刺激蓄積性皮膚炎)、おむつかぶれ(失禁関連皮膚障害)、自家感作性皮膚炎などがあり、最もよくある皮膚病です。かぶれがすべてアレルギー性とは限りません。不適切な自己治療、乾燥、脱脂、繰り返し擦ったり掻いたりすることで、どんどん悪化します。職業、趣味、生活習慣(特に入浴)、生活環境などを十分にお聴きし、悪化要因を避けるよう指導します。

その上で病状に見合った強さのステロイド外用薬を塗り、スキンケアとして保湿剤も使います。当院では日本皮膚科学会「接触皮膚炎診療ガイドライン」に則って、治療方針をわかりやすくご説明します。

アレルギー性の接触皮膚炎の原因を調べるのにパッチテストが有用です.当院では「パッチテストパネル®(S)」を用い,ジャパニーズ スタンダード アレルゲンを主体にアレルゲン22種類を一度に調べることができます.患者さんの背中に2枚のパネルを貼り,2日後,3日後に判定します.当院では診療日の都合上,火曜日に貼り,同じ週の木曜日と金曜日に判定します.火曜と水曜は入浴,シャワー,発汗する運動はできません.また,背中に発疹がある場合や,暑い夏は汗で赤くなったりしますので検査はできません.

金属アレルゲンについては,陽性頻度の高いニッケル,クロム,コバルト,金の4種類が調べられます.それ以外の歯科金属等については対応しておりません.

パッチテストは湿疹の原因がわからないからと言ってむやみに行う検査ではありません.検査の前に十分な問診でアレルゲンを推定してから,アレルゲン確定のために行うものです.また,陽性反応が出てもその物質が必ずしも悩んでおられる症状の原因とは限りません.医師と相談の上,検査をお受けください.当院では発汗が強い夏季以外の季節に,火曜に22種類のアレルゲンを含む標準パッチテストパネルを背部に貼り,2日目の木曜に剥して第1回目の判定,3日目の金曜に第2回目の判定を行い,判定結果をお知らせします.火曜,水曜は入浴,シャワーはできません.金属につきましては,ニッケル,クロム,コバルトのみで,多種類の歯科金属には対応しておりません.

 脂漏性皮膚炎,酒さ,酒さ様皮膚炎は,皮脂分泌の多い方の顔(額,頬,口囲)や頭に赤み,フケが出ます.短期的にはステロイド外用薬が有効ですが,使い続けると赤みが引かなくなり,ニキビ様の赤いぶつぶつも出てきます.以前から酒さ様皮膚炎はステロイド外用薬を長期塗り続けた時に生じることが分かっていましたが,最近ではステロイドではないプロトピック軟膏を長期間つけていても生じることが分かっています.また,スキンケアとしてオイル,保湿剤,美容液などをたっぷりつける,いわゆる「過剰保湿」を知らぬ間にしているうちにますます悪化してしまいます.

酒さ様皮膚炎の治療はまず不必要な外用薬や保湿は止め,1-2週間硫黄カンフルローション外用のみで過剰保湿を止めます.一時的に多少かさつきますが,その場合は当院で処方するシンプルな化粧水(保険適応)に変えて2-3か月,自然に良くなるのを待ちます.ニキビ様のぶつぶつに対しては抗菌薬のミノサイクリンの内服を併用します.ステロイド外用中止に伴ういわゆるリバウンドはほとんど起こりません.化粧は基礎化粧品(スキンケア)のみの変更で,下地クリーム,ファウンデーションは軽めであれば従来通り使えます.

接触皮膚炎

写真1 接触皮膚炎

画像2 左から 乾皮症、皮脂減少性湿疹、貨幣状湿疹

写真2 左から 乾皮症、皮脂減少性湿疹、貨幣状湿疹

マンゴによるアレルギー性接触皮膚炎

マンゴによるアレルギー性接触皮膚炎

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