従来,メラノーマはその臨床形態と病理組織学的特徴が予後を反映するとして,以下の4型に分類されていた.現在でもこの分類は有用ではあるが,予後についてはその浸潤の深さが最も大きく影響を及ぼすため,TNM分類では以下の臨床型は考慮しないで行われている.
結節型メラノーマ (Nodular melanoma,NM):
黒色小結節が大きく盛り上がり表面がびらん,潰瘍化する.メラノーマ細胞の増殖は表皮真皮境界部(DEJ)より真皮へと垂直型の浸潤をとり,表皮内の水平方向の進展は垂直方向への進展の辺縁から表皮突起3個以内に留まる.
表在拡大型メラノーマ(superficial spreading melanoma,SSM):
辺縁不整,一様でない色調の局面に黒色小結節,腫瘤を形成する.組織はPaget細胞様のメラノーマ細胞がDEJでは水平方向へ,隆起部分では,真皮へ大小の胞巣を形成しながら増殖する.
悪性黒子型メラノーマ(lentigo maligna melanoma,LMM):
黒褐色の色素斑として始まり漸次水平に拡大し,その上に小結節を作る.組織は基底層でメラノーマ細胞の増加がみられ,基底層全体が置換されたようになり,胞巣形成もある.顔面に好発する.
末端黒子型メラノーマ(acral lentiginous melanoma,ALM):
四肢末端,または粘膜上に色素斑が生じ,進展に伴い硬結,結節が生じる.扁平な病巣では大型の異型性のあるメラノサイトが基底層に沿って多数増殖し.腫瘤形成部では真皮内への浸潤がみられる.