単純ヘルペス(単純疱疹)
口唇ヘルペスは脣やその周りに違和感、ピリピリした痛みと共に赤く地腫れした上に小さな水ぶくれがまとまってできます。なるべく早く抗ウイルス薬をのみ、ひどくならないうちに治します。ただ、疲労、紫外線、かぜ、月経などがきっかけで再発することが悩みです。再発したときには少し忙しすぎたと、反省して身体を休めましょう。
しばしば他の口唇炎や固定薬疹がヘルペスと誤診されて、延々と抗ウイルス薬を飲んでいる例があります。正しい診断が第一です。
性器に生じる場合は、痛みを伴う小さなびらんが何個も生じます。性感染症として2週間程度接触を避ける必要があります。オーラルセックスで感染することもあります。
いずれも抗ウイルス薬を5日間内服します。再発しやすい人は1日分を残しておいて、次回再発時になるべく早く内服して、受診するという方法もあります(添付文書通りではありません)。性器ヘルペスを繰り返す場合には、抑制療法として継続的に少量の抗ウイルス薬を飲み続ける治療法もあります。
最近,再発性のヘルペス(口唇,性器を問わず)で年に3回以上繰り返す場合,ファムビルの「1日療法」が保険収載されました.症状のない時にファムビル8錠を処方し,初期症状(患部の違和感、灼熱感、そう痒等)出現後6時間以内に4錠服用します.その12時間後(許容範囲として6~18時間後)にさらに4錠服用して終了です.妊娠又は妊娠している可能性がある場合には処方できません.また,ジェネリック薬では適応はありません.
短期決戦型の治療法で,早く始めることで症状が軽くて済みます.「ピリッとしたらまず4錠」です.ご希望の方はご相談ください.