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3杯目 どんな方がカフェにおみえになるか?

「アトピーカフェ」参加の方に,アトピー歴を語ってもらいますと,ほとんどが同じパターンです。大抵は赤ちゃんの時に湿疹が始まり,小学生の頃には軽くなっていたのが,受験期や社会人になってストレスが増えるのと一致して,急激に悪化し,ステロイドを外用して一時的に良くなっても,止めるとすぐに再燃すると言うことを繰り返します。その間にインターネットでステロイドが怖いという情報をみて,ステロイドを中止すると更に悪化し,時にはリバウンドを経験し,ステロイド忌避に陥ります。

  しかし,脱ステロイドをしても結局治らず,悪い状態が何年か続いたあと,本当のところはどうなんだろうということで,「アトピーカフェ」に参加されます。親御さんだけがまず参加されて,雰囲気をつかんでから,ご本人が登場と言うこともあります。

  ネット上の情報をどう活かすか,知恵が必要です。やはり,face to faceで話し合うことが意志決定に大きな力を持ちます。自分ひとりだけで悩まず,患者さん同士話し合うことで希望も湧いてきます。やきもきしているお母様も,同じ年頃の患者さんからいろいろな話を聴くことで,お子様の心情への理解が進むこともあります。

  アトピー性皮膚炎から抜け出せないのは,多重悪循環の結果です(図)。それを理解すれば,治療戦略の軸が定まります。患者さんそれぞれの考え方,心理・社会的要因を配慮したオーダーメイド医療が必要です。「アトピーカフェ」で治療戦略の大枠をご理解いただきたいと思っています。

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